消費税増税10%で、倒産件数リーマンショック級の懸念も
さらに、物価が上がっても年金が増えない『マクロ経済スライド』が続くことで、今後も年金受給額を減らしていくことが予想されます。政府は、低年金者向けに最大年6万円を給付する増税対策をするようですが、焼け石に水となるでしょう」
未曽有の大不況は待ったなしの状況のようだ。
「消費税対策として、安倍政権は消費増税分をポイントで還元するなどの対策を立てています。しかし、その多くが1年ほどの期限付き。東京五輪の特需も含めて、高い“崖”を作っているようなもの。五輪が終われば、日本全体がその高い崖から一気に真っ逆さまです」
と松尾さん。最後にこう語る。
「庶民は『年金2,000万円不足問題』があったことで、消費を抑えて貯蓄を増やそうとしています。
そのうえで、景気が悪くなると、さらに消費を減らすので不況を悪化させてしまうのです。不況のスパイラルから脱するには、一般庶民にもっとお金が回るような、格差をなくす政策が必要です」
庶民に厳しい政策がこれからもとられるのか、注視する必要がある。