泰樹役・草刈正雄「『なつぞら』ひ孫誕生に自らの孫を重ねて」
「影響はありますよ。頭の片隅にはね、『あ~(いとおしい)』などいろんな思いがありながら、ひ孫役の赤ちゃんに接することができました。きっといい映像になってたんじゃないかな」
劇中では、なつの娘以外にも、子どもたちが増えて大所帯に。
「僕は『なつぞら』はホームドラマだと思っています。僕の若いころは結構やらせてもらったけれど、近年は少なくなりました。でも朝ドラのように長く一緒にいると、ちゃぶ台を囲んで、みんな本当の家族のようになる。誰かがせりふを間違えても自然に、にや~っと笑いが起きたりね。関係性がうまくいっていない現場では、互いにムッとしたりすることもあるけど、柴田家は、誰が失敗してもOK。
本当に家族のようです。この現場は、いつ行っても何してもみんなが笑顔。涙の名場面も、そんなみんなの笑顔が作り出したもの。僕もそうだったけど、みんな自然と温かな思いが湧いて出てくる現場でしたね」
今回、草刈は泰樹役を通じて、開拓者の精神も学んだという。
「故郷の博多でよくいいますが、僕はふだん、すぐ好きになるがすぐ飽きてしまう“好きやすの飽きやす”なんです。基本的にはなまけもので、どっちかというと仕事したくない(笑)。