毒蝮三太夫 ラジオ番組50周年“下駄ロケ”へのこだわり
これを談志の葬儀で、弟子たちの前で話したら大ウケでさ。だから、談志を忘れないという意味でも、下駄は履き続けようと思う」
立川談志さんといえば、まむしさんが『ウルトラマン』(’66年)に出演し、人気俳優として知られていた当時、彼を演芸の世界に引き入れた張本人。学生時代からお互いを知る旧知の仲だ。
「談志と出会っていなければ、『ミュージックプレゼント』をはじめることもなかった」とまむしさんは繰り返す。それほど、談志さんには“恩”を感じているのだ。
’69年からはじまった「ミュージックプレゼント」では、談志さんが見抜いたまむしさんの“トークの才能”が爆発。放送回数は1万3,000を超え、これまで出会ったお年寄りは数十万人といわれている。
「当時は日露戦争で乃木希典将軍を見送ったという人とか、かつての大横綱・双葉山の膝の上に座ったと話す年寄りもいたよ。
『明日、乳がんの手術だからまむしさん胸をなでてあげて』と頼んでくる人もいたな。それでなでてあげたら、その2カ月後に『よくなったわよ』って言われてさ。おれのことを“パワースポット”と呼ぶ人もいるんだよ(笑)」
(取材:インタビューマン山下)
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