紅白をぼっちで観て気づいた事 家族向け番組変える副音声の力
2019年はラグビーと来年に控えた東京五輪が主な演出テーマ。そのため序盤から郷ひろみと五輪に扮したダンサーのギラギラした曲目が歌われるなど、かなり勢いのある明るい演出が目立ちました。そんな中でも個人的に「これは…」と、良くも悪くも言葉を失ったものが2つあります。
1つは故・美空ひばりさんをAI(人工知能)技術で蘇らせ、新曲「あれから」を歌わせるという演出です。
「AI技術すげええええ」と、思うほどのクオリティではあったのですが、そもそも死者を蘇らせて歌わせる時代って、どうなんだろうなと、ふと疑問に思います。よく「歌は魂」といいますが、「ここに魂はあるのかな」と。人間は当然いつか死ぬわけですが、「死なせてもらえない時代」が来るということを肌で感じました。そして凄いと思うと同時に、ちょっとだけ怖さを覚えてしまったのでした。
2つめは、紅組のトリをつとめたMISIAさんの演出です。
数年前に和田アキ子さん(69)がいなくなると聞いて「これじゃあ締まらないのではないか」と思ったのも、もう昔の話。歌姫MISIAは愛をバッチリ歌いきり、鳥肌モノ。そしてラストの6色レインボーで、別の意味での鳥肌になったのでした。