2020年2月29日 06:00
イベント自粛も休校も「要請」…安倍政権の無責任コロナ対策
「混雑緩和のため、時差通勤やテレワークなどの取り組みを行ってくださいますようにご協力をお願いいたします」
午前8時代、都心を走る地下鉄の満員になっている車内でこんなアナウンスが流れると、乗客たちの顔がいっせいに険しくなったように見えた。政府の働きかけで2月25日から始まった、駅構内や電車内での時差通勤やテレワークなどの実施を要請するアナウンス。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、満員電車の混雑を少しでも緩和しようという試みだが、ツイッター上ではこんな声が……。
《今、電車の中で国交省と厚労省からのお願いってことで「テレワークや時差出勤のお願い」がアナウンスされたけど、この時間帯の満員電車にそれを自分で決められる人は乗ってないんだわ》
《労働者は、好きで満員電車に乗ってる訳じゃない》
いま、安倍政権の新型コロナウイルス対策への批判が高まっている。感染拡大を防ぐ目的で政府はさまざまな施策を行ったが、そのことごとくが“要請”という形だ。2月26日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会議での安倍晋三首相(65)は以下のように述べた。
「多数の方が集まるような、全国的なスポーツ、文化イベント等については、今後2週間は、中止、延期、規模縮小等の対応を“要請”することといたします」