女性活躍の目標も達成できず…第二次安倍政権を数字から見る
株価上昇はアベノミクス効果と安倍首相は胸をはるが、京都大学大学院教授の藤井聡さんはこう見ている。
「日本の株式市場そのものが“粉飾決算”のようなものです。年金資金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、’14年に国内株式の投資比率を12%から25%に引き上げました。また、日本銀行も政策で国内の株を大量に買っている。上昇した株価はいわば官製相場なのです」
両者が国内株式に出資した金額は合計66兆円超で、その割合は東証一部の時価総額の11.2%に上る。仮に、株が暴落した場合、将来の年金資金が目減りしていく可能性もあるのだ。
さらに、アベノミクスの柱のひとつだった「女性活躍」も、前進していない。政府は’20年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にすると宣言していたが、管理職や国会議員に占める女性割合も遠く及ばない。
ほかにも、第2次安倍政権下で本当によくなっているのか、怪しい数字はたくさんある。
■雇用
【完全失業率】’12年:4.3%→’19年:2.4%
【非正規者数】’12年:1,816万人→’19年:2,165万人
【うち女性の数(%)】’12年:1,249万人(69%)