山田たかおが笑点36年交代しなかった訳 五代目圓楽激怒で復活
ところが……、名人ばかりずらりと並んでいるのが大喜利。彼らに対峙する座布団運びに抜擢された若手噺家は、雲の上のような存在を前にオロオロするばかりだ。これに、まず怒ったのが司会の五代目圓楽だった。
「山田くんじゃないとダメだ!」
プロデューサーにこう、雷を落とした。桂歌丸(享年81)に至っては、
「山田くんを戻さないなら、もう『笑点』は他局でやることにする」
2006年、体調悪化を理由に五代目圓楽が司会を降板。師匠は、最後の収録の際、山田くんにこう言い残した。
「あとは山田くん、頼りにしているよ」
じつは『笑点』、司会が変わるごとに、座布団運びも交代するのが慣例だった。山田くんも、ここで卒業と覚悟を決めていたのだが、
「圓楽師匠の後を継いだ歌丸師匠がこうおっしゃったんですね。
『もうこのメンバーで50周年までやろうよ』って。僕にも『また一緒に座布団、運んでくれる?』って言ってくださって」
五代目圓楽、それに歌丸も、大喜利メンバーを1つの家族と考えていた。だから、林家こん平(77)が病気で休養した際、2人は「代わりに変な芸人入れるぐらいなら、山田くんを大喜利メンバーに」と提案したほどだ。