2020年4月1日 06:00
イタリア在住24年ライターが振り返る「緊迫の2月・3月」
イタリア語でいう『ソリダエタ』、助け合いの精神というわけだ》
しかし3月7日に事態は急変。感染者の多いロンバルディア州全域と、宮本さんが住むピエモンテ州の一部など合計14県が、出入り禁止のレッドゾーンに。この時点で、感染者数は9,172人、死亡者数463人。わずか1週間で、感染者は7,000人以上、死者も400人以上増えていた。
「その夜には、それまで北部の市町村のみ対象だった外出制限が、イタリア全土に出されました」
医療崩壊も始まっていた。
「ロンバルディア州の病院では、ICUのベッド数も医療スタッフも足りなくなって混乱していると報じられていました。医療スタッフは不眠不休でがんばってくれていると思いますが……」
3月11日には、スーパーなど生活必需品を売る店を除いて、すべてが営業停止に。
■3月12日(木)
《不安が胸に迫り、涙が出る。
大好きなイタリア、どうなってしまうんだろう》
死亡者数1,000人を超えた。その後、感染者は1日数千人単位で増え続ける。宮本さんの18日のブログでも、遺体を埋葬する場所がなくなった都市では、軍のトラックに乗せてよそに運び出している様子が書かれている。