志村けんさん「月が綺麗です」深夜に送っていた孤独のLINE
また現在、放送中のNHK朝の連続テレビ小説『エール』にも日本を代表する作曲家・小山田耕三役で出演。昨年末から、収録にも参加していた。長く芸能生活を送ってきた志村さんだが、意外なことに『エール』が初めてのドラマ出演。志村さんはいつも台本を持ち歩くほど、燃えていたという。
70歳を機に、新たな挑戦に乗り出していた志村さん。だがそんななか、新型コロナウイルスの魔の手が行く手を阻んだ……。
「私にとって、けんさんはとても大切な人でした。たしかに、ときにはケンカすることもありました。
でも寂しそうにしていたら放っておけなかったし、すっかり情が移っていました。今でも、亡くなったことが信じられません。実感がわかないんです。だって、今年も『志村魂』を母と見に行こうと約束していたのに……。
けんさんが亡くなったニュースは、今でも見られません。その事実から逃げたい。もっとしてあげたかったこともあったし、話を聞きたかった。辛すぎて毎日、涙が止まりません。
けんさんは時々、月についてのLINEを送ってくれました。それも深夜の2時や3時に突然、《今日は満月が綺麗です》と。そのメッセージが、今も心に残っています――」