くらし情報『「やりがい感じる余裕ない」いまだ続く医療現場からの“悲鳴”』

2020年7月22日 11:00

「やりがい感じる余裕ない」いまだ続く医療現場からの“悲鳴”

装備品不足については、24時間体制で治療に当たる医師もまた不安を隠さない。同じく関西の特定機能病院に勤務する30代のママさんドクターのBさんは語る。

「今でも医療用のサージカルマスクを1週間ほど使い回しています。サージカルより上級とされる『N95』などは、1カ月に1枚しか支給されません。ゴーグルも、壊れるまで使えというお達し。PPE(個人防護具)の不足は、ときに命に関わることですから、今後どうなるのかと、本当に心配です」

そして、こう本音を吐く。

「やりがい?正直、感じている余裕はないです。コロナ治療の現場には、誰も行きたくないですよ。
陽性の患者さんが入院するとなると、上から一斉メールでチーム・スタッフの募集が告げられます。でも、正直なところ、『誰が行くんや』という気持ち。でも、結婚したてだったり、妻が妊娠中といった理由で自然にはずれる人が出て、結局はエクモ(人工肺)のときに必要な麻酔科とか、看護師さんでもICUに慣れている人とか、自ずと絞られてくるんです。コロナ医療の怖さは、普通に診察を受けに来た人からうつるかもしれないこと。事前の防備ができない。ですから現場も常に疑心暗鬼状態で、医療従事者同士ギスギスしながら働いています」

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