くらし情報『ALS患者嘱託殺人 被害女性の“後悔”にどう応えるべきか』

2020年8月21日 11:00

ALS患者嘱託殺人 被害女性の“後悔”にどう応えるべきか

当事者や患者家族はどう感じているのだろうか。

被害女性の父親は、京都新聞(7月28日配信)の取材に対し《犯人にくそったれ、と思う。悔しい。許せない。なんでこんな卑劣なやり方するんや》と感想を述べつつ《精いっぱい生きた。娘本人が納得して選んだこと》と複雑な心境を述べている。

日本ALS協会は《当協会はこれまで「尊厳死」の法制化に賛成できない旨の声明を出したことがあります。また今回の事件で報じられている薬物による死を早める「安楽死」に関して、個人としての意見はあっても協会組織として認めておりません》と、ALS患者でもある嶋守恵之会長名義で声明を発表している。


ALS患者の妻を持つ、同協会常務理事の岸川忠彦さんが、こう付け加える。「妻はゆっくりと進行するタイプで、発症から13年たっています。かつては『死にたい』と漏らすこともありましたが、その気持ちは時間の経過とともに変化しました。今後は、心のケアにもより力を入れなくてはなりません。また、人工呼吸器などは、装着した時点で臓器の一部になっていると、私自身は考えているので、それを取り外すことには疑問を感じます」

医療の進歩により“死なない社会”が加速するなか、どのように尊厳ある、自分らしい死に方を迎えればいいのだろうか。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.