伊勢谷友介の逮捕報道で考える「なぜ人はDVに走るのか?」
振るってしまった相手への罪悪感。この2つを強く抱えているからこそ理性的になれるときほど優しく人当たりが良く、魅力的な振る舞いをしてリカバーしているのかもしれません。キレて暴力を振るった後に泣いて謝罪するのも、結局は罪悪感が高まってのことです。
今回の伊勢谷さんのプライベートがどうだったかは、推測の域を出ません。ただ社会貢献活動などにも力を入れていたことを考えると、彼自身も常に深い罪悪感や自分自身への欠如感などと向き合っていたのかもしれません。
■DV被害者が1番に考えることは早期安全
DVの根本原因をみていくと基本的に性格でも生まれつきの性質でもないのが分かっていただけたかと思いますが、どちらにせよ短期間での克服は難しいものです。
筆者は過去に、恋人からのDV経験がある女性に取材をしたことがあります。彼女を始め、当事者になるとどうしても正常な判断ができないもの。
そのため結構な心の傷(体の傷もそうですが)を負うまで、とりあえず我慢してしまう人が多いように思います。
体の傷は時間をかければ治るものがほとんどですが、心の傷は一度負うと回復に専門的なケアが必要となります。結果として体の傷を治すよりも、長い時間を要することになりがちです。