くらし情報『「モンペと思われても」発達障害の息子を東大に入れた母の闘い』

2020年10月4日 11:00

「モンペと思われても」発達障害の息子を東大に入れた母の闘い

初めて行く場所、初めて会う人、初めてすること……初めては極端に落ち着きをなくすんです、とにかく大夢にとって何事も初めては、鬼門だとわかったんです」

そこで菊地さん、忙しい美容室の仕事の合間を見つけては、息子の「初めて」に付き合うことに。

「何でも予行演習をしたんです。学校の音楽鑑賞会の前には、たまたま入手したチケットでコンサートに連れて行きました。『今日2時間、我慢できたら鑑賞会も大丈夫』と。遠足も事前にコースを教えてもらって、2人で歩きました。『ここを見学して、あそこでみんなでお昼を食べるから』と教えながら」

運動会も予行演習は欠かせない。

「見知らぬ大勢の保護者が応援に来ますからね。それだけであの子が落ち着きをなくすのは目にみえてる。
だから、前日までにグラウンドに2人で行って。みんなでここに並んで、先生の『ヨーイ、ドン!』であそこまで走るんだよ、と」
幼いころから記憶力だけはよかったという大夢くん。小1、小2……と予行演習と本番を経験していくうちに、運動会そのものに慣れていった。小学校高学年になると、予行演習は不要に。

「徒競走で、よその保護者は『目指せ、1等賞!』と声援を送りますが、私は大夢に前の晩『頑張って、ちゃんとビリになれるかな?』って。

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