ひきこもりでも稼げる仕事はある!子育て経験生きる職も
ひきこもりは母親の過干渉が指摘されているため、自分を責めたりもしました」
柏木さんは学術書を読みあさり、一日中抱きしめたり、あえて外に出し、塾や体操教室に通わせたりするなど、さまざまな方法を試し、失敗も経験した。
「コロナ禍ではありますが、娘は休みながらも通学できるようになりました。試行錯誤を重ねて感じたのは、答えは一つではないということ。大人のひきこもりについても同じことが言えると思います。その人に合った生きがいを見つけるには、さまざまな職種や働き方のヒントを得ることが大事なのです」
自宅にいながら仕事を見つけ、年収500万円のサラリーマンと遜色ない収入を得ることも不可能ではない、と柏木さんは語る。それでは実際に、柏木さんが見てきた事例を見ていこう。
【1】子育ての経験を生かし、オンライン上で講師をする
子どもが独立し、そろそろ仕事をしたいと考えたEさん(57歳・女性)。「大卒で大企業に勤めた経験があるのだから、仕事はいくらでもある」と思っていたが、なかなか就職先は見つからない。
次第に自信を失い、ひきこもりがちに。
「何か生かせないかと考えたときに、Eさんが行き着いたのは、3人の子どもを受験させたという子育ての経験でした。