本木雅弘 後輩458人に伝えた樹木希林さんの「鎮魂の教え」
希林さんの“遺志”は、UTAだけでなく、当の本木にも色濃く流れていたーー。
「埼玉県内にある彼の母校の中学校で先月、創立50周年の記念式典が行われました。彼は在校生458人のために、お祝いと激励のビデオメッセージを送ったのです」(学校関係者)
上映された映像で本木は後輩たちにまず、こう語りかけたという。
《自分の中学時代はSNSなどもなくのんびりした平和な時代でした。毎日毎日瞬く間に過ぎてはいるけれども、何かに追い立てられる窮屈感はない時代でした》
“便利な世の中になり、進化の恩恵を受けた時代になった”と語りながら、本木は真顔で訴えかけた。
《今年は誰もが立ち止まらざるをえない、そういう時を過ごしています。とらえ方によっては、生き急ぎすぎた世の中を休ませようとしているのではないか。物事の成り行きやサイクルが忙しすぎたところを、本来の人間らしい緩やかな自然のペースを思い出してほしいと神様が用意してくれた試練だと受け止めようとしています。
こんなときこそ、自分や身の回りを見つめ直す、物事の本質について考えてみることが必要なのではないでしょうか。現在、仕事としてお芝居をしている自分は、感じること、考えること、つまり想像力を使うことを大切にしています。