本木雅弘 後輩458人に伝えた樹木希林さんの「鎮魂の教え」
中学生の皆さんにとっても、想像力をふくらませる、働かせることが大事なことと考えています》
そうすることにより、自分の枠が広がり、相手の気持ちや立場も想像することで理解や信頼が生まれることにつながると熱弁。
《こんな不自由な時代となったけれども、想像力だけは自由にたくましく広げていってほしいと思います。いろんな自分の姿を想像してみてください。みんなはまだ何者でもないのですから、そんな時代は想像力を豊かにできるはずです》
後輩たちは皆、最後まで本木のスピーチに熱心に耳を傾けていたというーー。
今年1月、本木は大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)の取材会で、希林さんの死後、遺された雑記帳に大きな影響を受けたことを明かしていた。
「自分で感じたり、分析したようなことがランダムに綴られている中でお芝居についての文があって、その最後に《『芸を見せる』のではなく、『自分を出す』のではなく、心を込めて『無念の魂を鎮めていただくように』演じる》と書いてあったんです。つまり、《演じるということは鎮魂だ》ということを言っているのだと思います」
前出・本木家の知人は言う。
「本木さんは、同じ役者として希林さんの“鎮魂の教え”に感銘を受けたそうです。