くらし情報『ぜん息薬、皮膚病薬…“コロナで不足する薬”の共通点』

ぜん息薬、皮膚病薬…“コロナで不足する薬”の共通点

のように、“コロナに有効”という情報が流れたことで、一部の医療機関が在庫を保持してしまい、本来使用していた、ぜん息の患者さんのもとに回らなくなってしまったというケースもあります」

この点について、東京都内で薬局を経営する別の薬剤師Aさんにも聞いた。

「昨年にコロナ治療薬候補として話題になったオルベスコは、引き続き品薄で入手できない状況が続いています。同じような理由で疥癬(皮膚病の一種)の薬である『ストロメクトール(一般名・イベルメクチン)』も一時的に品薄になりました。同様に『カモスタットメシル酸塩』も入手困難です」

昨年9月、北里大学病院で軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症を対象に、ストロメクトールの医師主導治験を開始すると発表されたのだ。

需要が高まっているとはいえ製薬会社も苦慮しているようだ。ストロメクトールを扱っているマルホ株式会社の広報担当者は、本誌に対し次のように回答している。

《昨年来より「ストロメクトール錠」の需要が急増したことから、現在、適応を有する「疥癬」や「腸管糞線虫症」の患者さんに、欠品を避け、適切にお届けするために、予防的措置として出荷調整を行っています。

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