森永卓郎さんでも陥った“相続地獄”回避のポイントを伝授
「今思えば、父はパソコンを使っていたから、私の知らない株式取引やネット銀行があったかも。そこまで考えが及びませんでした」
デジタル資産の有無を確認し、ログインID・パスワードは残しておいてもらおう。
【極意2】財産は生前に整理
「親の死後に一つずつ遺品の価値を見極めるのは途方もない労力がかかります。私の場合は、弟が業者に頼んで一括処分しました。しかし、まとめて処分するのでは損する可能性も」
親の存命中に価値のある財産がどれなのか、聞き出しておくことが重要だ。
「見落としがちなのは百貨店友の会の積み立てや航空会社のマイル。じつは、配偶者や法定相続人に受け継ぐことができるので、存在の有無を確認しておきましょう」
さらに、死後の整理を楽にするためにも、不要なものは生前に処分を進めたい。優先すべきは自動車など持っているだけで費用がかかるものだ。
「固定電話もスマホがあるなら、詐欺電話のリスクもあるので解約を検討してみてください。親が介護施設に入居して実家が空き家になっている場合は、思い切って手放すのも選択肢」
【極意3】ファミリーヒストリーを聞いておこう
「“公正証書はお金がかかるのでハードルが高い”という人は、自筆遺言を残してもらいましょう。