役所広司 稼げない役者を名優にした“恐妻のダメ出し39年間”
生活力はないし、将来のことはわからないし、酒飲みで酔うとだらしないし、年下だし。相当悩んだらしいですよ》(『週刊平凡』’86年7月4日号)
ブレークのきっかけとなった大河ドラマ『徳川家康』の織田信長役について、役所本人も「結婚祝いで役をもらったようなもの」と、語っている。
大抜擢だったが、本人はかなり重圧に悩んだという。『サワコの朝』では、こんなコメントも……。
「いやぁ僕は本当にものすごい緊張しいなんですよね。だから、セリフを覚えているときから緊張しちゃっているから覚えられない。うちのカミさんなんかは、『この人は向いていないかもしれない』って思ったみたいですよ」
どうやら当時はかなりダメ出しされたようだ。
自らを“緊張しい”と語る役所。
女優を引退し、所属事務所の社長として夫のプロデュースに徹するようになった、さえ子夫人との関係も、いつも緊張をはらんでいるという。
■飽きないのは役者の仕事と妻だけ
前出の知人が続ける。
「若いころに苦労をかけたからか、役所さんはものすごい恐妻家なんです。奥さんは仕事には妥協は許さない人です。役所さんはいつも奥さんの評価に戦々恐々としています。