「夫の死」を機に義父母と縁を切るにはどうすればよいのか
「訃報を連絡すべき人の連絡先は、日ごろから把握しておきましょう。年賀状はそのヒントになるかもしれません。年賀状の慣習が薄れつつあるこのご時世でもやりとりが続いている人は、お互いにつながりを大事にしている相手と考えられますから」
四十九日の忌明け後には、夫の遺品を親族や親しい友人と分け合う「形見分け」を行う場合もあるが、相続権のない人に遺品を渡すことは「贈与」にあたる。110万円以上の高額なものは受け取った相手に贈与税がかかってしまうので注意したい。
■夫が死んだのを機に義父母とは縁を切りたい!
これまでの結婚生活、義父母とはソリが合わず、とくに姑からは過剰な干渉を受け苦しんできた。夫が死んだ後はもう関わりたくないけれど、介護を頼られたらどうしよう……。こんな不安を抱える人に向けて、相続に詳しい弁護士の竹内亮さんはこう解説する。
「法律上の親子ではない義父母に対する扶養義務は、基本的にありません。
つまり、生活を金銭的にサポートする法的な義務はないので、義理の両親の面倒をみるかどうかは、結局のところ自身の判断次第なのです。厳密にいえば、民法上、特別の事情があるときは、家庭裁判所の判断によりお嫁さんにも扶養の義務を負わせることができるのですが、実際にあてはまるケースは限られており、事実上、扶養義務はほとんどないといえるでしょう」