海老蔵「勸玄が歌舞伎やめていい」波紋呼んだ衝撃発言の真意
その背景には、海老蔵による“父親としての複雑な思い”があるようだ。
「勸玄くんと同様、海老蔵さん自身も市川家に生まれたときから歌舞伎役者になることが決められていました。5歳で初めて舞台に立ち、その後も厳しい稽古を日々積み重ねてきたのです。10代のころは同年代の友人のように自由に遊べなかった。そんな環境に嫌気が差し、反発を繰り返していたそうです。『ボクらの時代』でも海老蔵さんは、“稽古があまりにもつらくて公演前日にいきなり家からはだしで逃げ出した”というエピソードを披露していました。
そうした伝統ある家で周囲から押さえつけられながら育つ息苦しさを、海老蔵さんは身をもって知っています。だからこそ、『勸玄には自分がやりたいと思うことを精一杯やってほしい』という気持ちが強いのです」(別の梨園関係者)
■襲名披露興行延期による損害額は30億円とも…
実際、海老蔵は周囲にこんな親心をもらしていたという。
別の梨園関係者が続ける。
「以前から海老蔵さんは『勸玄に歌舞伎役者の素質があるのかどうかはまだわからない。だから、もし向いていないのならば将来的に継がなくてもいい』と言っていました。逆に言えば『勸玄に歌舞伎とは別の才能があるなら、親としてできる限り伸ばしてやりたい』と考えているのです」