50代から男性に急増!真剣に考えたいがんとお金のこと
になり、その後の働き方を制限したが、平均寿命まで生きられた場合
「ステージ3の直腸がんで、初年度と2年目の治療費はそれぞれ130万4,488円、自己負担は39万1,000円とします。そこでがんは落ち着き、その後は経過観察で5万8,960円、自己負担は1万8,000円に」(賢見さん)
以後は、同程度の検査費などの自己負担額が続くこととするが、70歳で自己負担が「2割」、75歳で「1割」と軽くなるため、医療費は軽減していく。
傷病手当金を1年半受給して、仕事に復帰するが、仕事の内容も負担の少ないものにしてもらった結果、給与の額は2割減った。実際に、平成26年の東京都福祉保健局の調査によれば、がんの罹患後に56.8%の人が“収入は減った”と答えている。減った収入を補うのが、障害厚生年金だ。
「人工肛門の場合は障害厚生年金3級に該当します。3級は障害厚生年金のみの支給で、障害基礎年金は加算されません」(社会保険労務士・石田周平さん)
60歳まで働き、退職金を満額もらったのち、再雇用は希望せず退職した。年金は1人1年金が原則。
「老齢年金をもらえる65歳以降は、障害年金、老齢年金のどちらを受給するか選択できます。