記憶が消えても絆は永遠!認知症トリオラジオMC「あめちゃんず」
「私ね、まだ、元気だから、働きたいんよ」
「みなさん、お仕事をして、やっぱり社会とつながっていたいんだな」
そう改めて痛感したとき閃いた。
「認知症のおばあちゃんたち、ラジオに出ないかな」と――。
そうして、レギュラーに落ち着いたのが、現在のあめちゃんずの3人なのだ。放送では終始、三人三様のキャラクターが光っていた。
同じことを何度も繰り返したり、脈絡がなかったり。でも3人の会話はとても楽しそうで、そこがリスナーの心を和ませる。
現代の日本において、認知症は、介護される世代にも介護する世代にも、最もおそれられているといっても過言ではない。だが、認知症になっても、それは決して絶望ではない。
意思は通じないかもしれない。でも「楽しい」と思える瞬間は共有できる。仲間とも、家族とも、あなたとも、そんな絆が確かにある――。
「女性自身」2021年5月4日号 掲載