2021年5月6日 11:30
相次ぐ延期、中止…プロモーターが語る苦悩のイベント裏事情
そんななかで昨年10月にガイドラインが改定され、異なるグループ間では座席を1席空ける“グループディスタンス”が許可された。5人以下の同一グループ内では、座席間隔を設けなくても良いというルールだ。
ガイドラインが緩和された形だが、Aさんはこのルールに沿って座席を組み替える作業が最も苦労したという。
またイベント業界は最先端と思われがちだが、実は“アナログ”だとも教えてくれた。
「お客様がチケットを持ったままで、延期した公演の日程が何度も変更されることがありました。会場の50%しかお客様を入れられないとなると、予定していた会場よりもキャパシティの大きい会場に変更する必要も出てきます。そうなると一列に入る席数も12席だったり、15席だったりと異なるので、同じようには対応できません。
具体的にはチケット販売済みの座席図面を出して、お客様が何人で来るのかを調べます。
そして、手作業で新しい会場に当てはめていくことになります。元の会場で前方の席だったお客様は、新しい会場でも前方になるよう配慮します。またお客様がどの席に指定されたのかが分かるよう、席番カードの張り替えや着席禁止表示を貼っていきます。