2021年5月6日 11:30
相次ぐ延期、中止…プロモーターが語る苦悩のイベント裏事情
これらの作業は公演前日の夜中までかかることもあります」
■電子チケットの普及が奏功
そんななか、電子チケットの普及は“時間稼ぎ”になったという。
「購入枚数が1枚や3枚のようにバラバラだと、コンピューターはグループディスタンスの振り分けができないんです。まずお客様に申し込みをしてもらって、『2枚申し込みが何件、3枚申し込みが何件』などと手作業で1席ずつ間隔を空けて割り振っていきます。
電子チケットだったら公演の3日前位に席番の通知が届きます。ですが、紙のチケットだと発券と同時に席番も確定してしまう。電子チケットによって席番を公演直前まで変えられたり、追加のご案内を送れたりすることはメリットになっています」
感染防止策に努めても、ときには演者やスタッフに陽性者が出ることがある。そうなると、上演期間中でも公演を中断せざるを得ない。
「公演当日に現場を運営しながら、翌日の公演中止をお客様に連絡しなくてはなりません。
スタッフと手分けして、自分のスマホから直接、お客様にかけることも何度かありました。今はプレイガイドがチケット購入者と連絡をとっていますが、延期や中止が相次ぐなかで、プレイガイドも追いついていなかったんです」