2021年9月6日 11:00
親子食堂から就職支援、無料学習塾まで!シンママ支える「umau.」
一般社団法人「umau.」代表の佐藤有里子さん
ゲームをしたり、歌ったりしている子供たちに、見守りながら声をかける女性たちの笑い声が響く。
とってもにぎやかなこの場所は、福岡県久留米市にある、ひとり親家庭を主とした子育て世帯を支援する一般社団法人「umau.(以下、ウマウ)」の活動拠点。“実家よりも実家”をコンセプトに「じじっか」と名づけられている。
なるほど、子供もママも、玄関の扉を開けるときの挨拶は決まって「ただいま」だ。居心地がいいからか、走り回る子、寝転がってゲームをする子、おしゃべりに興じるママたちと皆、自由気ままに過ごしている。本当は赤の他人同士のはずなのに、その姿はまるで、実家に集結した大家族だ。
あまりのにぎやかさに、記者が圧倒されていると、隣にいた別の女性スタッフが笑みを浮かべ、こう教えてくれた。
「今日は子供少ないし、まだ静かなほう。
いつもは30世帯ぐらい集まるけん、この何倍もうるさい。もうね、ここの日常はカオス(笑)」
ウマウの代表を務める佐藤有里子さん(54)も、やっぱり、ひとり親だ。佐藤さんはコアメンバーからは「ゆりネエ」と呼ばれて親しまれ、およそ20年間、自分と同じような、ひとり親とその子供たちの支援に携わってきた。