2021年9月29日 06:00
コロナ禍で教育格差深刻に…天皇陛下と雅子さま「子どもたちへの思い」
「皇太子妃時代から、福祉施設を訪問され子どもたちと触れ合ったり、クリスマスカードを送られたり、児童福祉施設文化祭に何度もお忍びで出席されています。コロナ禍であっても“子どもたちのために、何かできることはないのか”という、強い思いをお持ちのはずです」
だからこそ昨年6月、内閣府の担当者から渡辺さんの元に「両陛下が、コロナ禍で貧困に苦しむ子どもたちを心配されています。現場の人たちに、直接話を伺いたいそうです」と連絡があったのだろう。
「両陛下は即位の際、『子供の未来応援基金』に5,000万円もご寄付されました。私どもはこの基金からの助成金のおかげで、コロナ禍のオンライン学習のための機器の購入や、実践マニュアルの作成ができたのです。基金とのこうした関係も、お声がけされるきっかけとなったのかもしれません」
昨年7月21日に設けられた拝謁の場には、渡辺さんを含め、3団体の代表が参加した。45分から1時間ほどを予定していたが。
「控室で侍従の方から『後ろの予定はないので、気にせず、ゆっくりとお話しください。
両陛下は、今日を心待ちにされていました』と伺いました」
■お互いに顔を見て、うなずかれながら
緊張を隠せなかった渡辺さんだが、いざ部屋に入ると、穏やかな笑顔の両陛下のお迎えがあり、一気に心がほぐれたという。