2021年10月4日 11:00
最高齢女性サーファー71歳!ビッグウェーブに年齢関係なし
という。
「でもね、私は最初っから、純粋にスポーツとして捉えていました。こんな素晴らしいスポーツ、なぜオリンピックでやらないのって。だから今夏、正式種目になった東京大会で、日本選手が活躍したことは本当に、本当にうれしかった」
レジェンドは相好を崩す。しかし、彼女が笑顔でふたたび海に戻ってくるまでには、陸の上での波乱と苦悩の長い歳月があった。
■波間に見たことのないスポーツに興じる若者が。「これは何?」「サーフィンだよ」
笈川さんは50年、東京の下町に生まれた。父は築地でマグロ問屋を営み、母は父が開いた寿司店の女将をしていた。
笈川さんは5歳から日本舞踊を習っていた。
「私、おてんばだったから、父が少しでもおしとやかにしようと通わせたんです。でも、私はやりたいことしかやらないマイペースな子。お仕着せの日本舞踊が、だんだんいやになって。それでも、一応は踊れていたから、両親は将来、私を踊りの先生にさせたがって。ま、実際そうなっちゃったけどね(笑)」
地元の小学校を出て、中学からは都心にある私立校に通った。
「そのころから、勉強が忙しいと言い訳して、踊りのお稽古を休むように。でも、父がやめさせてくれなかった。