2021年10月4日 11:00
最高齢女性サーファー71歳!ビッグウェーブに年齢関係なし
「最初に立てたときは、うれしかったはず。でも、覚えてないの。なんせ50年以上前だから(苦笑)」
それでも、波に乗る高揚感は何事にも代え難かった。毎週末、湘南に通い、どんどんのめり込んだ。仲間も増えた。ゴッデスの鈴木さんともこのころめぐり合い、自分用の板も作ってもらった。
一方、学業はエスカレーター式で系列の高校、さらに短大に進学。
「18歳ですぐ、車の免許をとって。
短大では友達に授業の代返を頼んで、平日も車で海に行って、ガンガン波乗りしてました」
海の帰りに元町で買い物。夜は赤坂のディスコに繰り出し、ボウリング場でアルバイトも。時は60年代末。笈川さんは時代の先端を突き進むように、青春を謳歌した。
厳格な父は波乗り、踊りに明け暮れる娘に、意外にも寛容だった。ただ一点だけ「何をして遊んでもいい、その経験を必ず生かせ」と。そして、やはりここでも「始めたことは結果を出せ」と付け加えた。
「私が波乗りを始めたころは、女子は数えるほどしか。
だから、大会に出ても、立てるだけで入賞(笑)。ところが年々、女子も増えてきて。私、負けず嫌いだから『昨日今日、始めたコに負けられない』って目の色変えて取り組み始めて」