2021年12月10日 06:00
医師に聞くオミクロン株対策「室温20度、湿度50%で1時間おきの換気を」
変異株は、コピーに失敗したいわば不良品。そのほとんどが人に感染することなく消滅するという。
「しかし、この過程でごくまれに、“高性能”になってしまうことがある。そのうち、感染力やワクチン効果に影響をおよぼす可能性のあるものが、VOCやVOI(注目すべき変異株)に分類されます」
オミクロン株は、どのような部分が“高性能”だと疑われているのか。感染力・重症度・ワクチン効果の観点から見ていこう。
【感染力】
南アフリカ国立感染症研究所は、10月の時点でデルタ株がコロナ症例の92%を占めていた同国において、直近ではオミクロン株が74%に急増していると発表。
「今年の夏にデルタ株が猛威を振るう中、南米で流行した『ラムダ株』の脅威が取り沙汰されましたが、流行は拡大しませんでした。これは、簡単にいうとラムダ株よりもデルタ株が強かったから。
今回懸念されるのは、南アではデルタ株を駆逐する勢いでオミクロン株が流行しはじめたこと。デルタ株に置き換わるような感染力の強さがあるとすれば、“第6波”に大きな影響を与えることとなります」(勝田さん)
国立感染症研究所では、オミクロン株で発見された変異によって、ウイルスが人体の細胞へ侵入しやすくなり、感染拡大につながる可能性を指摘している。