くらし情報『『地球の歩き方』40年編集者の“作り方”伝説「中国に自由旅行がなかった頃…」』

2021年12月18日 06:00

『地球の歩き方』40年編集者の“作り方”伝説「中国に自由旅行がなかった頃…」

そうなると店員さんは、仕事が面倒なときはモノがあってもないことにしてしまう。鉄道の切符を手に入れるのもそう。『ないよ=没有(メイヨー)』と言う言葉は当時中国を旅した人たちにとって、絶対に忘れられない言葉です(笑)

本当に大変でしたが、いざ完成を迎えると、世界でも類を見ない画期的な本になったとみんなで盛り上がって。刷り上がりホヤホヤの本を、クリスマス明けの新宿駅前で道行く人たちに無料で配っちゃって……。そのくらい、制作に関わったみんなが興奮していました」

■“迷い方”と呼ばれても徹底し続けた現地取材

スマホはもちろん携帯電話もない“昭和”の取材や編集はどのようなものだったのだろうか。

「ノートパソコンはなく、すべてがアナログ仕事の頃。ひたすらメモを取りまくっていました。たとえば飲食店のメニューは今だったらスマホで撮ってしまうだけでOKですが、そうはいかないわけで。
帰りのフライトでは、大量の紙の資料を抱えるのがいつものことでした。特に気を遣っていたのが写真のフィルム。X線検査のときにはヒヤヒヤしてしょうがなかったですね。

そうした苦労の一方、地球の歩き方ならぬ“地球の迷い方”、“地球の騙し方”と揶揄された時代でもあります。

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