くらし情報『14歳で亡くなった娘の人生を10万字の冊子に…母語る娘の言葉』

2022年3月6日 06:00

14歳で亡くなった娘の人生を10万字の冊子に…母語る娘の言葉

椿さんのいた日々を振り返る、みやびさんとご家族

椿さんのいた日々を振り返る、みやびさんとご家族



A4サイズ、84ページ。約10万字の冊子。それはわが子が難病と闘いながら、懸命に生ききった証しだ。

亡くなってから一年が過ぎ、母はようやく気持ちの整理がついたという。そして、同じように難病を抱えた子供とその家族たちのサポートに乗り出そうとしている。いつでも見てるよ。応援してるーー天国からの椿さんの励ましを胸に、いま、前に歩いていける。

「娘が天国に旅立ってしまったあと、みんなの中の『椿』が消えてしまうのが怖くて。
だから、娘が生きた証しを作ろうと思ったんです」

井上みやびさん(37)は、A4サイズ、84ページに、細かな文字がびっしりと詰め込まれた冊子を手に、強い口調でこう語った。目にはうっすらと光るものが浮かんでいるようにも見える。

この日、記者が訪ねたのは岡山市郊外の一軒家。

3年前に再婚した夫・晋志さん(43)と長男・楓くん(7)、そして、みやびさん……、家族で囲むダイニングテーブルの上に、ピンクのかわいらしいテディベアが、ちょこんと座っていた。

「生前、娘がいつもそばに置いてかわいがっていたもの。彼女が亡くなってからは“椿ベア”と名づけて。

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