2022年5月7日 06:00
安藤優子語る認知症の母の壮絶介護「家族だけでは限界あることも…プロを頼って!」
「家の中はめちゃくちゃでした。押入れの中にはトイレットペーパーが山のように詰め込まれていて、床には犬の排せつ物が散らかっていたんです」
週に2回ほど、昼間はヘルパーさんに来てもらうようにしたが、そこでもトラブルが頻発した。
「母にとっては、知らない人が家にいることや、母にとって“城”であるキッチンに入ったり、冷蔵庫を開けたりすることがガマンならなかったんでしょうね……。来る人来る人“もう来ないで!”と勝手にクビにしていたんです。介護制度があっても、本人が拒否したらしょうがありません。家族で面倒を見るしかなくなりました」
■母を施設に入れると「恩知らず」と罵られた
平日は姉が面倒を見て、安藤さんは金曜の番組収録後に実家に向かい掃除、洗濯、1週間分の料理をこなす。しかし、安藤さんは土日であってもニュースがあれば現場に駆けつけなければならない。
「土曜日、母のところで家事をしていると大きな地震が起きて、局へ緊急呼び出しがかかったことがあります。
そのときも、すぐに向かいましたが、母を1人にすることが不安で不安で……。IHでさえも鍋を焦がしたことがあり、火の元は特に心配でした」
家族だけでの介護は、安藤さんたちに思った以上の負担を強いた。