2022年10月30日 06:00
女の体は祝福されていると思った ストリッパーデビューの書店員語る舞台の魅力
■書店にもストリップ劇場にも逆風が吹く現在。「完全に足を突っ込んだ状態で見届けたい」
花田「見枝香は今、渋谷のHMVブックスで働きながら、相変わらず踊ってるのかな?」
新井「かなり踊ってますね(笑)。だから、今夜の読書会はとても楽しみでした」
9月24日夜、新井さんとは旧知の間柄の花田さんが、高円寺にオープンさせたばかりの小さな書店「蟹ブックス」で、2人によるトークイベントが行われた。テーマとなった『あなたの教室』(早川書房)は、かつて新井賞を受賞した『三つ編み』(同、レティシア・コロンバニ、齋藤可津子訳)の作者の最新作だ。
イベント終了後には、「今日は新井さんに会いにきました」と言いながら、女性ファンが手土産などを渡す光景も見られた。三省堂書店の有楽町店時代からの顔見知りという。
出版の世界では、今年に入ってからも、コロナの影響もあって、街の書店の閉店が続く。同様に、ストリップも存続の危機が続いている。
70年前後には全国で300軒あった劇場が、現在は20軒を切った。
「ストリップ劇場は風営法で新規開業が厳しく規制されていて、一度閉めたら再建は困難。クラウドファンディングで再建される店がある一方で、ああいうものをなくそうという力も感じていて」