くらし情報『腸内環境のバランスを崩す薬12 下剤、胃腸薬、抗菌薬の多剤・長期服用に注意を』

2022年12月21日 06:00

腸内環境のバランスを崩す薬12 下剤、胃腸薬、抗菌薬の多剤・長期服用に注意を

「腸内細菌の大事な機能は『作る』です。腸まで運ばれた炭水化物やタンパク質を食べ、ビタミンを合成したり、エネルギー代謝をコントロールする短鎖脂肪酸を作ったりします。幸せホルモンといわれる神経伝達物質のセロトニンや心を落ち着かせる働きがあるGABAも、腸内細菌が作っていることもわかっています。また腸内細菌には『守る』という大切な機能も。外から入ってきた病原体に備えるため腸には免疫細胞や抗体が集まっていますが、特定の腸内細菌が作る短鎖脂肪酸や、細菌そのものが免疫の働きを維持しています。腸内細菌がいないと人は生きていけないのです」(永田先生・以下同)

759種類の薬剤を調べた今回の研究では、日本人の腸内環境のバランスを大きく崩す薬と、まったく影響を与えない薬があることも判明。種類別に見ると消化器疾患治療薬、糖尿病治療薬、抗菌薬の順で影響が強かったという。
どんな仕組みで、薬が腸内環境に悪影響を及ぼすのだろうか?

「過剰に出ている胃酸を抑える薬(PPI=プロトンポンプ阻害剤など)は、胃痛や胸やけなどの症状を改善する効果がある薬ですが、強い胃酸の力によってブロックされている口腔内細菌が、その分泌を抑えたことで腸まで流れ込んでしまうのです。

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