2022年12月23日 11:00
高見知佳さん’84年の対談連載を再録 赤塚不二夫先生と「ただいま恋愛中」
で、俺、榎本三恵子ってエライというか、すごいシャレのわかる女だな、と思ったのは、『ハチが(赤塚さんの子供を)妊娠したことにしようぜ』と言ったら、『いいわよ』って言うんだよ。ふつう、そんなことは言わないよな」
高見「うーむ……」
赤塚「だって、『おい、知佳。おまえ妊娠したことにしろよな』って言われたらどうする?」
高見「その場合、私が『いいわよ』と言っても、まず事務所がとめるでしょうね」
赤塚「事務所はともかく、知佳自身はどうなの?」
高見「私自身は、そういうのをやりたいですよ」
赤塚「あ、そう。俺、そういうセンスは、すごくおもしろいと思うよ。で、俺と榎本三恵子が“どうしよう、困ったな”という顔をした写真入りで記事にしたの。そうしたら、本が出た次の日から、テレビとかがワッサワッサと来てね。俺も、神妙な顔をして『もし彼女が妊娠しているなら、僕は認知します』って言ってさ」
高見「ハッハハハ。でも、そういうのっていいね」
赤塚「これは冗談としてはおもしろいよ」
高見「もう最高だと思う。
でも、日本の場合、そういう冗談って、冗談にもほどがあるって感じに受け取られることって多いでしょう」