2023年3月25日 06:00
小野真弓 アコム前の仕事はドラマも食レポも自己肯定感低め
最初に考えたのは、これまで経験がなかった“自分を表現すること”だった。
「大好きだったオーディション番組の『ASAYAN』(’95~’02年・テレビ東京系)で、普通の女のコが有名になっていく姿を見ていたので、芸能界が身近に感じられるようになりました」
短大に進学するのか、就職するのか、進路に悩んでいた17歳のとき“自分を変えるために、とにかく、一度チャレンジしてみよう”と、松田聖子や酒井法子が所属していたサンミュージックの新人発掘オーディションに応募した。
「合格したら1年間、歌やお芝居のレッスンを無料で受けられます。結果は不合格でしたが、マネージャーの1人が会社を説得してくれて、おまけ合格のようなものに」
思い切って飛び込んだ芸能界だったが、最初はもちろん何もできない素人。ドラマデビュー作となった『はぐれ刑事純情派』(’88~’09年・テレビ朝日系)では、ウエートレス役も満足にできなかった。「トレーを持って藤田まことさんにコーヒーを出すというシーンでしたが、緊張しちゃってコーヒーカップを持つ手が震え、中身がこぼれてしまうほど。藤田さんは笑って『大丈夫だよ』と緊張をほぐしてくれましたが……。