くらし情報『東京・赤羽「三益酒店」の三姉妹 枯れかけた昭和親父の酒店「もう一度、咲かせます!」』

2023年4月2日 06:00

東京・赤羽「三益酒店」の三姉妹 枯れかけた昭和親父の酒店「もう一度、咲かせます!」

東京・赤羽「三益酒店」の三姉妹、美保さん、由美さん、美香さん

東京・赤羽「三益酒店」の三姉妹、美保さん、由美さん、美香さん



東京都北区。JR赤羽駅から徒歩20分ほどの団地の中にある、いわゆる“シャッター商店街”。その一角に、その店はあった。今回の物語の舞台、1948年創業の「三益酒店」だ。

70年以上の歴史を誇る老舗酒店を現在、切り盛りしているのは、2016年に三代目社長に就いた長女・東海林美保さん(38)と、次女・由美さん(36)、そして三女・美香さん(28)の三姉妹だ。 先代で三姉妹の父・孝生さん(74)も、業界では知る人ぞ知る名物経営者だった。2003年の酒販免許の完全自由化で、スーパーやコンビニで格安の酒が売られるようになって、小売りの酒店は軒並み経営不振に。商いを諦め廃業に追いやられる同業者を横目に、孝生さんは思い切って地酒専門店にかじを切った。
当時、都内では簡単に入手できなかった「八海山」など銘酒と呼ばれる地酒をいち早く扱うことで、生き残りに成功したのだ。

「でも、家では傍若無人で」と苦笑いを浮かべる長女・美保さん。次女・由美さんも「本当だよね」と言葉を継いだ。

「お客さんの前で『ここはお前の家じゃない!』って言われたこともある。

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