くらし情報『市川猿之助「泥を塗った」と香川照之の性加害事件に激怒…悲劇の裏で抱えていた一門の重圧』

2023年5月23日 06:00

市川猿之助「泥を塗った」と香川照之の性加害事件に激怒…悲劇の裏で抱えていた一門の重圧

猿之助が出演中だった明治座創業百五十周年記念公演歌舞伎スペクタクル『不死鳥よ波濤を越えて―平家物語異聞―』で彼が演じていたのは平知盛だった。歌舞伎関係者は言う。

「今回の報道を聞いて、梨園の人たちの多くは、物語との奇妙なつながりを感じました。 今作の平知盛は壇ノ浦の合戦で落命寸前で助けられた後、大陸に渡り、生き抜いていきます。しかし、ラストでは自ら死を選ぼうとして実際に散ってしまうのです。猿之助さんもほかの選択肢があったはず。親の介護や、澤瀉屋の呪縛で心身ともに疲弊してしまったことで、ひょっとしたら現実と物語の境界線が薄れてしまっていたのかもしれません」

かつて猿之助は、父との対談で、こんな感謝を述べて、決意表明していた。《無理に稽古を押しつけられなかったし、そのおかげで私も自然に歌舞伎が好きになれた。
今では歌舞伎が私の生きる道だと思っています。(略)澤瀉屋を盛り上げていきたい。次世代につながるように若い私たちが努力する。それが親孝行だと思っています》(『サンデー毎日』’00年6月18日号)

警視庁は事件当時の状況を詳しく調べるとともに、猿之助からさらなる事情を聴く予定だ。自宅の家宅捜索ではすでに数台のスマートフォンが押収されたという。今後、彼の口から、どんな真実が語られるのだろうか――。

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