厚労省が重大副作用として追記指示!コロナ治療薬ゾコーバでアナフィラキシーに
薬剤の血中濃度が乱れてしまうからです」
また、動物実験の段階で、胎児の奇形や流産が認められており、妊婦や妊娠の可能性のある女性への投与も禁忌となっている。
新型コロナウイルスの治療薬として2022年11月22日に緊急承認されたこともあって、その働きが期待もされるゾコーバだが、安全性に関する情報も限られていることに留意してほしいと黒川先生は強調する。
「新型コロナウイルスは、比較的元気で、多くの方と接触する機会のある人ほど感染しやすい疾患。投薬可能な人の条件を考えると、既往歴がない人や若い人には処方しやすい薬ではありますが、すぐに“治る”わけではなく、発症後72時間以内に服用すれば、1日程度、早く症状が改善されるというのがゾコーバの効果です。『コロナになったらこれを飲めば安心』という薬ではないため、患者さん側も安易な処方要求は避けましょう」
日本感染症学会が出している「新型コロナウイルス感染症診療の手引き第9.0版」には、ゾコーバの処方は、「発症から3日以内、かつ重症化リスク因子がなく、発熱、咽頭痛、咳などの症状が強い患者」と記されている。
さらにアナフィラキシー以外にも、発疹、痒み、吐き気、下痢、頭痛などの副作用があることがわかっており、使用の際は同意書に署名が必要な薬でもある。