“53歳で初婚”大島さと子「親の死が“家族を作る”覚悟をくれた」
母もいつ亡くなるかわからない、というような状況のなかで、初めて家族というものを意識しました」
寂しさを感じたということかと尋ねると、しばらく考えたあと、
「というよりは、一人になることへの恐れ、不安……。本当に一人になったらどうなるんだろう、という不安だと思います。たとえば、自分が病気になるとか、トラブルに遭ったときに、いちばん最初に助けてくれるのは家族ですよね。友人とはちょっと違いますし、姉には姉の家族がいるので……」
この不安を受け入れたことで、「一人で生きていくだろう」という気持ちが揺らぎ始めたという。50代に入ったころには「自分の家族」への願望が芽生えた。
「当時、すでに主人とお付き合いをしていたので、お互いにいろいろと話していくなかで、『やっぱり誰かと一緒にいたい!』という結論に至りました。2人でいたら、この不安が少しは解消されるのかな、という気持ちになったんです」
そして’12年、53歳のときに結婚。「一緒にいる」ことが目的ならば、籍を入れずパートナーという選択肢もあったのだろうか。
「私たちの結婚は『家族』がキーワードだと思います。パートナーを選択する方も当然いると思いますし、それこそ家族と変わらないという方もいると思います。