GACKT自白!格付け個人76連勝“間違えない考え方”は「一部の金持ちが価値を決める」
などという基礎的な長い話から始め、アルマン・ルソーとは?などと御託を並べながらワインの素晴らしさと知識を共有するその時間が好きなだけだ。フランスのボーヌに行った時はフランスのワインやワインに携わる人を守る姿勢に感動した。ボーヌを守るために取っている政策など、ワイン話は話し始めればキリがない。ちなみに、この話を何度しても覚える気のない者は、「なんか聞いたねぇ」と何度も同じ質問をしてくる。これが現実だ。
■世界の一部の金持ちが、高級なものの価値を決める
バンドをやっている20代半ば、よく遊びに行っていた神奈川の友人・市川氏がいた。20代半ばの頃から30代半ばの彼が亡くなるまでの間、車屋だった彼から常にクルマを買っていた。ディーラーからではなく個人である彼からクルマを買っていたのは、彼のこだわりがクルマに対してはもちろんのこと、他のことに対しても素晴らしく繊細で、彼の物事に対する姿勢に惚れたからだった。
めちゃくちゃデカい屋敷に住み、屋敷の入口には売り物のクルマを並べ、整備から改造まで一人ですべてやってのける知識と技術、そして強いこだわりを持っていた。夜中仕事が終わってから彼の屋敷に向かう東名高速のドライブもまた、当時のボクには貴重な憩いの時間だった。