“バズる大使”レジャバさん『ドラゴンボール』に『ドンキーコング』など、日本文化で感性を育んだ少年時代
そこで自分のルーツを確かめるために、高校の1年間を利用して、ジョージアに帰国したという。
「母国の文学や歴史を学び、料理やダンスにふれたり、チョハという民族衣装を積極的に着たりして、ようやく“これが自分の国の文化だ”と言えるものに出合ったんですね」
足場がしっかり固まったことで、日本文化に思い切り飛び込むことができたのかもしれない。
「ジョージアで通っていたアメリカンスクールでは欧米の大学に進学するのがポピュラーでしたが、私は迷わず日本に戻りました」
早稲田大学に入学し、レジャバさんは大好きな作家である村上春樹も住んでいた「和敬塾」という学生寮で生活を始めた。
だがコンプライアンス的にはかなり“不適切”だったとか。
「もっとも驚いたのは、吐く練習をすること。『お酒はコミュニケーションを取るのに大事なものだから、吐くことに抵抗を持ってはならない』という理屈で、先輩が、何リットルもの水を飲んで、目の前で吐いてみせる。いま考えてみても、ちょっと行きすぎた慣習ですね(笑)。でも、寮生活では上下関係も学び、より深く、日本人のメンタリティを知ることができました」
■「大統領を接待するときにも、キッコーマンでの経験が役立っているんです」