“バズる大使”レジャバさん『ドラゴンボール』に『ドンキーコング』など、日本文化で感性を育んだ少年時代
大学生活はつつがなく送ったが、就職活動でつまずいてしまった。
「何社か連続で落ちたことが、ものすごくストレスで、自分のすべてが否定されている気分に。心にダメージを負いました……」
そんなとき、たまたま「キッコーマン」が外国人を募集しており「なんとか拾ってくれた」そうだが、レジャバさんは社会に出るのが怖くて、明るい未来を描くことができなかった。
営業部門に配属されるも、当然のことながら、新入社員に大事な仕事は任されない。
「任されないのだから、やる意味を感じられなかったんです」
仕事はさっぱりだったが、レジャバさんに自身の強みを見いだすきっかけが訪れた。「春闘の待機時間に新人が余興をするのが習わしで、私が台本を作って、衣装も用意して劇をやったんですね。それがウケたことで自分は社内の余興ではアピールできる存在だと思ったんです」
日本ならではの商習慣や接待文化を学ぶのも楽しかった。
「エレベーターに乗るときの順番、車では誰がどこの座席に座るのか、お祝いをいただいたら半返しをする、どのタイミングでお礼状を書くのかなどを学びました。
接待のときは相手に失礼がないよう、何度もお店に足を運んで打ち合わせをするんです」