くらし情報『子宮・卵巣を全摘出、脳に腫瘍…大病の末に北新地放火殺人事件で兄を亡くした伸子さん』

子宮・卵巣を全摘出、脳に腫瘍…大病の末に北新地放火殺人事件で兄を亡くした伸子さん

「今日は話してよかったです。ここの人たちにも言えずにいたことまで話せて、なんだかとてもスッキリしました。ありがとうございました。またお願いします」

同じ経験を持つ者同士だからこそ通じ合う思いもある。

2年半前の12月17日、大阪・北新地の心療内科クリニック放火事件はいまも記憶に新しい。

伸子さんは、現場となったクリニックの院長・西澤弘太郎さん(享年49)の妹なのだ。

■3年連続の大病で手術。4年目に“事件”が

スタッフ、患者合わせて26人もの犠牲者を出し、火をつけた谷本盛雄容疑者(当時61)も死亡するという凄惨な事件をきっかけに、普通の主婦だった伸子さんの生き方は急展開していった。


「話を聞いて、人の心に寄り添いたい」。そんな強い思いで、現在「ワンネス財団」での対話のほかにも、心のモヤモヤを話せる「ナチュラルカフェ」(西明石)を開いたり、癒しの音浴をしてもらうイベントを企画するなど、多忙な日々を送っている。

昨年6月からは、心に寄り添うための学びとして、真言宗の修行を始めた。12月に得度。現在は僧侶資格を取るため、さらなる修行を重ねている。

「最初のきっかけは、ネットのニュースに書き込まれるコメントでした。

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