くらし情報『「昭和のくらし博物館」女性館長が伝える「家族の平和」』

2017年7月16日 06:00

「昭和のくらし博物館」女性館長が伝える「家族の平和」

’82年(昭和57年)に父が81歳で亡くなり、その後、寝たきりになった母を小泉さん宅に引き取った。次女が一人で住んでいたのだが、’94年(平成6年)、彼女は事故で急死してしまう。家族6人の暮らしていた家は、時の流れのなか、家財道具を残して無人になったのである。

「もちろん、家は処分するという選択肢もありました。でも、当時でさえ昭和20年代に建った家はほとんど残っていませんでした。戦争が相次いだ昭和という時代、いちばん最初に犠牲になったのが庶民の暮らしです。そこを生き残った家を家財ごと残しておくことで、のちの世代が、昭和という時代を学ぶ場になると思ったんです」

’99年(平成11年)3月、小泉さんの個人運営による「昭和のくらし博物館」がオープン。金・土・日・祝日の開館ながら、いまや年間入場者数は約5,000人を数える――。


子どもいない小泉さんには、若い世代に受け継いでいってもらいたいことが多々あるという。そのひとつが、戦時中の記憶だ。毎年8月は、「小泉家に残る戦争」展を開催。チラシの言葉を引用してみよう。

〈きな臭い法律が次々と一方的に制定され、憲法9条はいよいよ危なくなってきました。

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