「昭和のくらし博物館」女性館長が伝える「家族の平和」
(中略)日本が“戦争できる国”へと変えられてしまう前に、私たちにできることがあるはずです〉
館内まるごとを使って戦時中の暮らしを再現。例年、灯火管制の部屋では、「こんな暗い中で爆音を聞いていたのは、さぞ不安だったろう」との感想が聞かれるという。小泉さんは、語気を強める。
「繰り返してはいけないんです。とくにいまの戦争は、軍需産業のための戦争です。そして誰も責任を取らない。東日本大震災で起きた原発事故でも、結局、誰も責任を取っていません。経済優先でひずみが生まれている現在、昭和30年代の暮らしは、この先の日本の在り方のヒントになると思うんです。
いまこそ、あの戦争をどう生き抜いてきたかを、見つめ直す必要があると思えてならないんですね」