くらし情報『「昭和のくらし博物館」女性館長が伝える「家族の平和」』

「昭和のくらし博物館」女性館長が伝える「家族の平和」

と声がかかる。

「家具に興味がありましたからお受けして、昭和33年、25歳のときに、経営者である男性と結婚しました」

だが、結婚生活は10年間で終わりを告げる。いま、離婚の経緯を語ることはないが、その間に小泉さんはライフワークを見つけた。家具の歴史研究である。離婚後は、東京大学工学部建築学科の研究生になり、’71年(昭和46年)には、生活史研究所を設立。’90年(平成2年)から約10年間は、文化庁の文化財保護審議会の専門委員をつとめ、建物を国宝や重要文化財に指定する審議に参加した。ここで、小泉さんは素朴な疑問を持った。なぜ文化財に指定されるのは、城や大名屋敷など立派な建物ばかりなのだろう、と。


「私は、『もっと庶民の暮らしがわかる住宅も残しておくべき』と主張しました。家具などもまるごと残しておくことが大事だと思ったんですね。でも、受け入れられなかった」

じゃあ「自分でやろう」と決意するところが小泉さんならではだ。念頭には、大田区の実家のことがあった。小泉家は、長女の小泉さんが結婚を機に家を出たあと、三女も嫁いだ。四女は小泉さん宅に同居するようになり、実家には両親と次女が長らく生活。

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