くらし情報『石川さゆり 当時では異例「結婚と歌」両立させた母の言葉』

石川さゆり 当時では異例「結婚と歌」両立させた母の言葉

 

「田舎ですから、乾物もお魚も扱う小さなスーパーでした。朝、私が弟のおむつを替え、ミルクをあげていると、母が市場から帰ってくる。母は、本当に忙しかったんです。遅くまで、お店や家の片づけをしているのに、朝には学校で必要な雑巾や鉢巻きをちゃんと縫って、置いてある。『お母さんはいつ寝るんだろう』と思っていました」

一緒に台所に立って、お料理を教わったことすらなかったが、ひたすら働く様子さんの背中から、彼女はさまざまなことを教わった。

「思春期を迎えて、いろんなことに悩んだとき、母に『悩んでも仕方ないでしょう。やってみなければわからないじゃない。やってダメなら、また、考えればいいじゃない』と、言われたことをすごく覚えています。
その言葉が、大人になっていく過程で、立ち止まりそうになるたびに響いてきたように思います」

’73年3月25日のデビューコンサートの会場は、幼いときに母と歌謡ショーを見に行った故郷・熊本の体育館だった。

「ドラマに出たおかげで、名前や顔を覚えていただいていて、会場には2500人ほどいらしたのかな。

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