くらし情報『“まやかし”と批判も…加工食品「原料原産地表示」なぜわかりにくい?』

2018年1月18日 16:00

“まやかし”と批判も…加工食品「原料原産地表示」なぜわかりにくい?

という表記だ。

「小麦粉が主原料である食パンやうどんの例でいうと、現状、特に『国内小麦使用』と謳っていない商品は、ほとんどが豪州産やアメリカ産小麦を使用しています。ただし、日本で製粉した場合、『国内製造』という表記が許され、小麦の原産地表示義務はありません」

このように、新しい原産地表示では、“国産”や“国内”の文字があっても、真に受けていられないのだ。それにしても、なぜこれほどわかりにくい表示に?

「それは、この制度の成立過程に要因があります」

ここ数年、交渉が進められてきたTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)。その狙いは、太平洋を囲む各国の関税をできるだけ取り払い、輸出入をしやすくすることにある。昨年誕生したトランプ政権はTPPへの参加を棚上げしたが、日本は、アメリカ抜きでの協定発効を目指して各国と交渉を続けている。海外から安価な食品が入ってくれば、当然、国内の生産者は圧迫されることになる。

「TPP対策の議論が活発だった’16年当時、国内生産者から要望が強かったのが『全加工食品の原産地表示』です」

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